なんとなく発表会

Chapter02 限られた素材を編集 by macaco

今回コンピューター部の活動で、体育祭の動画編集を担当 することになった。最初に話を聞いたときは、ドローンで撮影した映像もあると聞いていたので、「これはかなりかっこいい動画が作れるのではないか」と期待していた。

しかし、その期待は素材を確認した瞬間に見事に打ち砕かれた。

動画素材が……

まず1点目

動画素材が圧倒的に少ない。

しかも内容を見てみると、行進、ラジオ体操、選手宣誓……という感じである。

最初はフォルダを間違えたのかと思ったが、何度確認してもこれが体育祭の主な動画素材だった。体育祭といえば、全力で走るリレーや騎馬戦、玉入れ、応援合戦など、動きがあって盛り上がる場面を想像する。しかし現実には、そのようなシーンがほとんど撮影されていなかった。

つづいて2点目

動画素材の種類も少ない。

特に困ったのは、走っているシーンや踊っているシーンがほぼ存在しないことである。動画編集では動きのある映像が重要で、そうした場面があるだけで映像全体に迫力やメリハリが生まれる。しかし今回の素材では、その大切な部分がごっそり抜け落ちている。例えるなら、スポーツ漫画なのに試合シーンがないようなものである。

編集ソフトを開いてタイムラインを眺めながら、「さて、ここからどうやって感動的な動画を作ればいいんだろう」と何度も考え込んだ。

もちろんドローン映像はある。上空から見たグラウンドや整列した生徒たちの様子はとてもきれいで、普段は見られない視点の映像として価値がある。しかし、それだけで長時間の動画を作ろうとすると限界がある。

同じような構図が続きやすく、編集している自分ですら途中から「またこの景色か」と思ってしまう。気付けば私は何度も空から学校を眺め続け、自分がドローンの操縦士ではなくドローンそのものになったような気分になっていた。

最後に3点目

ドローンの限界について。

顧問の先生に聞いたところ、「ドローンは人の真上を飛ばしてはいけない」「ドローンの機動音が大きいので競技の邪魔になってはいけない」など、撮影自体に制約が多いらしい。ドローンだけじゃなくて手持ちのカメラでももっと撮影すべきだと思う。

とはいえ、体育祭はもう終わってしまったので今更どうすることもできないのだ。

というわけで……

現在は、限られた素材を何度も見返しながら、BGMやテロップ、写真、場面転換などを駆使してどうにか動画として成立させようと奮闘している。正直なところ、素材が豊富な動画を編集するより何倍も大変である。しかし、ここまで苦労したからこそ、完成したときの達成感は大きいはずだ。

もしかすると、この動画の一番の見どころは体育祭そのものではなく、素材不足という絶望的な状況と戦い続けた編集者の努力なのかもしれない。

ChatGPTで2コマ漫画を作ってみた。

編集直後
1コマ目
編集中
2コマ目

ご意見・ご感想は こちら へ

Topにもどる